国際アカデミーランゲージスクール

ICT・AIを使って学びは拓けるのか

7月11日に昭和女子大学で開催された「学びの本質から考える日本語教育-ICT・AIでひらく学習の可能性ー」を聴講して来ました。

日本語教育領域に関わらず、昨今様々な取り組みが成されてきている教育×AIについて、一度頭をまっさらにして考えてみたいとモヤモヤしていたところでした。

講師の保坂敏子先生は、1988年から「日本語教育」専門家として留学生の日本語教育に携わり、更に「教育工学」も専門とされるICT・メディアを介した教育実践家です。講義ではSOCIETY5.0で求められる人材とその学び(自律性・創造性・協働性が求められる)、更に「学び」には正解のない「納得解」を構築する側面があること、ICT・AI利用を支えるインストラクショナル・デザインの理論・モデルについて詳しくお話をしてくださいました。実際に生成AIを利用して日本語教育を実践している例(ボランティア日本語教室での使用 / 大学のオンライン授業(文章表現法)での使用など )では現場での教師の役割が非常に分かりやすくイメージできました。ちょっとびっくりしたのは、メタバースを使用した日本語教師教育(フィリピンでの実施)の紹介でした。Zoomなどのオンラインツールでの研修では得られない体験と行動が、このバーチャルな「第三の空間」でのアバター教師同士においては実現できたという事です。この話から、以下のような妄想を膨らませました。。。

私には甥が一人おりまして、彼は非常におとなしく口数が少ないのですが、オンラインゲームでのボイスチャットを聞いてびっくり!ゲームの時は、実際に会ったことが無い人達と快活にやり取りしています。コミュニケーションを取りながら協力して目的を達成しようとしています。それで、こんな空間、タスクがあれば、言語活動「話すこと(やり取り)」の評価の舞台に最高だなと。人前で話すことが苦手な学生でも、「そもそも評価されている、先生に見られている」というだけでも学生は緊張しますから、バーチャルな空間でこそ、ある意味「よりリアルな」本当の課題遂行能力が測れるかもしれないなと、、、以上が妄想でした。

技術が変わっても学びの本質は変わらないけれども、教師の役割は「教える人」から「学びを媒介する人(Learning Mediator)」となる時代が来たこと。このまとめはしかと心に刻まれました。

現在の計画下ではメインとなる教材が変わり、教師の授業内での立ち位置が変わってきます。校内研修等を通してこの教師の役割をじわじわと浸透させる取り組みをしていかなければならないなと。何も始まってはいないものの頭がスッキリとし、考えをまとめられるきっかけとなった、非常に有意義な講義でした。